お悩み:相続後に住んでいない不動産がある(空き家・賃貸物件)
相続によって不動産を取得したものの、本人や家族が住んでおらず管理に困るケースは少なくありません。空き家や賃貸物件は放置すると固定資産税や管理費がかかるだけでなく、相続トラブルや将来の売却にも影響します。
本記事では、相続後の空き家・賃貸物件の管理方法や注意点、対策をわかりやすく解説します。
相続した不動産のリスク
相続後に住んでいない不動産には、以下のリスクがあります。
- 固定資産税・都市計画税の負担
空き家でも税金は発生します。 - 維持管理費用の発生
修繕費や保険料、水道・電気の維持費などがかかります。 - 老朽化や建物損壊のリスク
長期間放置すると建物が傷み、売却価値も下がります。 - 相続人間のトラブル
複数の相続人が共有する場合、使用・売却・管理の方針で揉めやすいです。
相続不動産の管理方法
1. 賃貸物件として運用する
- 空き家を賃貸に出すと、家賃収入で管理費や税金を賄える場合があります。
- 賃貸管理会社に委託すれば、賃料回収や修繕対応も任せられます。
2. 売却して現金化する
- 空き家の維持費や管理の手間を考えると、売却で現金化するのも選択肢です。
- 不動産査定を行い、相続人間で公平な分配を行うことが重要です。
3. 自己利用・親族利用
- 家族が将来住む予定がある場合は、必要に応じて修繕や管理を行います。
- 使用する場合も、固定資産税・維持費の負担分は共有者間で明確にしておくとトラブル防止になります。
注意すべきポイント
- 共有名義の不動産は管理・売却に制約
相続人全員の同意が必要な場合があります。 - 空き家対策特別措置
老朽化した空き家は自治体から「特定空き家」と指定され、改善命令や罰則がある場合があります。 - 相続税評価
空き家や賃貸物件は評価額の計算方法が異なり、相続税申告時に注意が必要です。
相続後の不動産をスムーズに処理するためのポイント
- 現状把握
建物の状態、土地の面積、権利関係を確認します。 - 相続人間で方針を決定
使用・賃貸・売却の方針を決め、合意書を作成すると安心です。 - 専門家に相談
不動産評価、売却、賃貸契約や管理、相続登記を行政書士・司法書士・不動産会社に相談することでスムーズに進められます。
まとめ
相続後に住んでいない不動産は、管理費や税金の負担、老朽化、相続人間トラブルなどのリスクがあります。
- 賃貸運用、売却、親族利用のいずれかの方針を早めに決定
- 共有名義や固定資産税、自治体の空き家規制に注意
- 専門家に相談して安全・公平に手続きを進める
空き家・賃貸物件の相続で悩んでいる方は、弊事務所にご相談ください。現状把握から管理・売却・登記まで、安心して任せられるサポートを提供いたします。
